カメラを調べると、「マイクロフォーサーズ」という言葉をよく目にします。これは、カメラのセンサーのサイズと、レンズの取り付け部分(マウント)の統一された規格のことです。
簡単に言うと、パナソニックとOMデジタルソリューションズ(旧オリンパス)が一緒に作った共通ルールのようなものです。
この規格の最大のメリットは、カメラとレンズをとても小さくできることです。
また、際立った特徴として、センサーの縦横比が4:3です。フォー・サーズ=4:3ということです。

マイクロフォーサーズのいいところ
とにかく軽くてコンパクト
カメラ本体だけでなく、レンズも小さく作ることができるので、カメラ全体がとても軽くて持ち運びやすいです。カバンに入れてもかさばらず、旅行やお散歩に気軽に持っていけます。スーパー初心者あるあるの、「カメラは買ったけど重くて持ち出せない問題」をクリアできます。
撮影面が小さいことでレンズが望遠化する!
フルサイズは50mmのレンズは50mmの画角のままです。
APS-Cは撮影面が小さいことで、約1.5~1.6倍になり、約70~80mm化します。
マイクロフォーサーズでは約2倍になり、約100mmの画角になります。
ここですごく混乱しそうなお話を一つします。
フルサイズは「35mm判」とも呼びます。😲😲😲
これはかつてのフィルムカメラの頃、標準的な写真用フィルムのサイズを「35mm」と呼んだことに由来しています。レンズの35mmとは別の35mmのお話です。
「8mm」というものを聞いたことがあるでしょうか?そう、家庭用に普及した映像のフィルムの幅を表しています。かつて写真のフィルムは映画用のフィルムを切って使用していました。そのため、映画用フィルムの幅である35mmがフィルムカメラの呼び名となり、35mm判と呼ばれるようになったのです。
そしてフルサイズのことを35mm判(ばん)と呼びます。
APS-Cやマイクロフォーサーズで望遠化した際に「フルサイズ=35mm判で言ったら望遠具合はどれくらいか」を表すのを「フルサイズ換算」または「35mm換算」といいます。
先の例でいえば、
フルサイズ(35mm判)50mm
APS-C 35mm換算 約75mm
マイクロフォーサーズ 100mm
というわけです!
「カメラの「フォーマット」って何?フルサイズとAPS-Cの違いを解説」でお話ししたような仕組みを深堀りしてしまうとスーパー初心者講座の理解度を少々逸脱し、分かりづらくなります。しかし、カメラ購入前の段階ですでに重要な要素になりますので、「撮影面が小さくなると望遠化する」と大枠でとらえておいておくとよいでしょう。600mmなどの望遠で、野鳥や飛行機などを撮影しようと考えており、かつ機動性(軽量・コンパクト)と低価格も同時に実現したいとお考えの方はマイクロフォーサーズも検討するとよいということになります。

メーカーをまたいでレンズが使える
この規格に対応していれば、パナソニックのカメラにOMデジタルソリューションズのレンズを付けたり、その逆も可能です。
デメリット:画質や背景のボケ具合
デメリットとしては、フルサイズのカメラに比べると、画質や背景のボケ具合で差が出ることがあります。
画質の差
センサーが小さいため、画像が荒れやすい、また暗い場所での撮影は、フルサイズのカメラに比べて少し苦手です。
背景がぼかしにくい
大きなセンサーのカメラと比較すると、背景を大きくぼかすのが難しくなります。
※ただし、Photoshopなどの画像処理ソフトにはレンズのぼかし効果を再現する機能があります。そういった機能を活用すれば撮影した後から疑似的にぼかすことも可能です。
「マイクロフォーサーズ」と「フォーサーズ」
ちなみに「フォーサーズ」もあります。
「マイクロフォーサーズ」と何が違うのでしょうか。
結論から言うと、ミラーレス用が「マイクロフォーサーズ」です。
以前の一眼レフ(ミラーが入っている機種)用が「フォーサーズ」です。
以下は読まなくても大丈夫ですが、より詳しく知っておきたい方は読むと理解が深まるでしょう。
フォーサーズとマイクロフォーサーズは、どちらもデジタル一眼レフカメラ用の規格ですが、マイクロフォーサーズはフォーサーズをベースにミラーレス化を進めた規格です。フォーサーズはデジタル一眼レフ専用として、マイクロフォーサーズはミラーレス一眼カメラ専用として、それぞれ異なる特徴と進化を遂げてきました。
フォーサーズ (Four Thirds System)
特徴: デジタル一眼レフカメラ専用に設計された規格。
誕生: 2003年にオリンパスとコダックが中心となって発表。
目的: コンパクトさと高画質の両立。
センサーサイズ: 4/3型 (フォーサーズ) センサーを採用。
ミラー構造: デジタル一眼レフカメラのため、ミラーとペンタプリズムを搭載。
マイクロフォーサーズ (Micro Four Thirds System)
特徴: フォーサーズをベースに、ミラーレス構造を採用した規格。
誕生: 2008年にオリンパスとパナソニックが発表。
目的: さらなる小型化と汎用性の向上。
センサーサイズ: フォーサーズと同じ4/3型センサーを採用。
ミラーレス構造: ミラーとペンタプリズムを廃止し、小型化と軽量化を実現。
マウント: フォーサーズマウントをベースに、フランジバックを短縮したマイクロフォーサーズマウントを採用。
※フランジバックとは、カメラ本体のレンズ取り付け面から、センサー(フィルム)までの距離のことです。
利点: カメラ本体とレンズの小型化、高速連写、動画性能の高さなど。
デメリット: フルサイズやAPS-Cに比べて、センサーサイズが小さいため、高感度画質やダイナミックレンジ、ボケ量で不利になる場合がある
主な違い
ミラーの有無: フォーサーズはミラーとペンタプリズムを持つ一眼レフ、マイクロフォーサーズはミラーレス。
マウント: フォーサーズマウントとマイクロフォーサーズマウントは互換性がないため、マウントアダプターが必要。
小型化: マイクロフォーサーズはミラーレス化により、カメラ本体とレンズの小型化に成功。
動画性能: マイクロフォーサーズは、ミラーレス構造による放熱性の良さから、動画撮影に適している。
まとめ
マイクロフォーサーズは、フォーサーズのコンセプトを継承しつつ、ミラーレス化による小型軽量化と、それに伴う利便性の向上を実現した規格です。望遠と機動性の両立を目指すユーザーにとって、魅力的な選択肢となります。
これで撮影面=フォーマットの知識はばっちりです!
購入前の方は、フルサイズ・APS-C・フォーサーズのいずれが自分に適しているかそれでも迷うかと思います。
おすすめは、こんな写真を撮りたい、と思える写真・写真作家さんを見つけて、機材の参考にするとよいと思います。インスタグラムなどで見つけることができるかと思います。同様の機材を使ったからと言って、同じような写真は撮れないかもしれませんが、全く違う機材を使うより遥かに自分好みのテイストの写真を撮影できる可能性が高まります。
画質・価格・機動性のいずれを重視するのか、自分で明確にしていくとどれがいいのか分かってきます。最終的にはその優先順位に従って決めたものを後悔しないように、しっかり自分の中に軸を作っていってください。ゆくゆくはその軸を変更してもよいのですが、はじめからブレブレだとどの選択をしても後悔が残る可能性が高いです。軸をしっかり決めて、よい写真ライフをスタートできるよう応援しています!
それではまた!