【カレッジ講座期間限定無料公開】「ボケ」を操る魔法:背景を美しくぼかす秘訣

はじめに:なぜ背景をぼかすと写真が素敵になるの?

「写真を撮ったけど、なんだか背景がごちゃごちゃして主役が目立たない…」
そんな経験はありませんか?

素敵だなと感じる写真の中に、背景がふんわりとボケているものはありますか?


背景をぼかすことで、写真の主要な被写体(メインに撮りたいもの)が際立ち、見る人の視線がそこに集中するようになります。その結果、まるで絵画のように演出されます。

この講座では、あなたのカメラで、そんな「ボケ」を自在に操る第一歩を踏み出します。

1. 「ボケ」って何?どうしてできるの?

「ボケ」とは、ピントが合っている部分以外が、やわらかくぼやけて見える現象のことです。難しく聞こえるかもしれませんが、実はとてもシンプルな仕組みです。

私たちの目と同じように、カメラのレンズには「絞り(しぼり)」という、光の量を調整する部分があります。この絞りを開いたり閉じたりすることで、写真のボケ具合が変わるのです。

イメージしてみましょう!

  • 絞りを「開く」:レンズの穴が大きくなる → たくさんの光が入る → 背景が大きくボケやすい
  • 絞りを「絞る」:レンズの穴が小さくなる → 少しの光しか入らない → 背景がボケにくい(全体にピントが合いやすい)

この絞りの開き具合を示すのが「F値(エフち)」という数字です。

  • F値が小さいほど(例:F1.8、F2.8) → 絞りが大きく開く → 背景がよくボケる
  • F値が大きいほど(例:F8、F11) → 絞りが小さく絞られる → 背景がボケにくい

「F値が小さい方が、より大きく開いている」という、ちょっと不思議な関係性を覚えておきましょう。

覚え方として、「F1は人の目の明るさと同等でかなり明るい」ということです。

2. 「ボケる」ためのカメラ設定:絞り優先モードを使おう

それでは、いよいよカメラを操作して背景をぼかしてみましょう。
カメラには、絞りを自分で調整できる便利なモードがあります。それが「絞り優先モード」です。

あなたのカメラのダイヤルを見てください。「A」または「Av」と書かれたモードが見つかりますか?
これが絞り優先モード = Aモードです。3ステップで解説します。

 ① モードダイヤルを「A」または「Av」に合わせる

これで、あなたが絞り(F値)を設定すると、カメラが自動的にシャッタースピードやISO感度を調整してくれます。

 ② F値を小さくしてみよう

 カメラのダイヤルを回して、F値を一番小さい数字にしてみてください。(例:F1.4, F2.8, F3.5, F4.0など、お持ちのレンズによって最小値は異なります)
 F値が小さくなると、背景がぼけやすくなります。

 ③ シャッターボタンを半押しして確認

 ファインダーを覗いたり、液晶モニターを見ながらシャッターボタンを半押しして手前の被写体にピントを合わせてみてください。被写体が近すぎるとピントが合いませんので、合わないときは被写体との距離をもう少しとってみてください。背景がふんわりとぼけて見えるはずです。

【練習のヒント】


まずは、部屋の中の置物やお花など、背景が少し離れた場所にあるものを撮ってみましょう。
F値を一番小さくした時と、F値を大きくした時(例:F8やF11など)とで、背景のボケ具合がどう変わるか、何枚か撮り比べてみてください。

3. F値以外にもある!「ボケ」を大きくする3つの方法


F値を小さくすることが、背景をぼかす一番のコツですが、実は他にもボケを大きくする方法が3つあります。これらを組み合わせることで、もっと印象的なボケ写真が撮れるようになります。

 ① 主役(被写体)と背景の距離を離す

  • 方法: 主役と背景が離れていればいるほど、背景は大きくぼけます。
  • 実践: お花を撮るなら、背景に壁や木々が迫っている場所よりも、遠くに景色が見えるような場所で撮ると効果的です。主役のものを前に出し、背景をできるだけ遠ざけてみましょう。


 ② 主役(被写体)に近づく

  • 方法: あなたが主役の被写体に近づけば近づくほど、背景は大きくぼけます。
  • 実践: 目の前のお花を撮る場合、一歩前に出て、カメラを被写体に近づけてみてください。背景のぼけ具合が大きく変わるはずです。ただし、近づきすぎるとピントが合わなくなる(最短撮影距離)ので注意しましょう。


 ③ 望遠レンズを使う (キットレンズで試してみよう)

  • 方法: 広角レンズよりも望遠レンズの方が、背景を大きくぼかす効果が高いです。
  • 実践: もしお持ちのキットレンズが「〇〇mm-〇〇mm」という焦点距離を動かせるタイプなら、数字の大きい方(望遠側)にズームしてみてください。同じ被写体を同じ距離から撮っても、望遠側で撮る方が背景がギュッと圧縮され、大きくぼけて見えます。


【ちょっと応用】

 この3つの方法を組み合わせてみましょう。

  • F値を小さく設定し(絞り優先モード)
  • 主役と背景を離し
  • 主役にできるだけ近づいて
  • 望遠側で撮る


これで、最高のボケ写真が撮れるはずです!

4. 練習問題:身の回りのものをボカして撮ってみよう!


さあ、いよいよ実践です。今日から、身の回りのものを「ボケ」を意識して撮ってみましょう。

  • リビングのお気に入りの小物:窓際に置いて、背景のカーテンをぼかしてみる。
  • 庭のお花や植木:背景の家やフェンスを遠ざけて、お花を際立たせる。
  • カフェのコーヒーカップ:向こう側のテーブルや人をぼかして、カップに注目させる。
  • 公園で遊ぶ子供やペット:F値を小さく、近づいて、背景の遊具や人をぼかしてみる。

撮った写真をぜひ見比べてみてください。F値を変えたり、被写体との距離を変えたりするだけで、写真の印象がガラッと変わることに気づくでしょう。

5. この講座で覚えること(まとめ)

  • 「ボケ」は主役を引き立てる方法
  • F値が小さいほど背景がよくボケる
  • 「絞り優先モード(AまたはAv)」でF値を設定する
  • ボケを大きくする3つの方法:①主役と背景を離す ②主役に近づく ③望遠で撮る


この講座で、あなたは写真の表現力を格段にアップさせる第一歩を踏み出しました。


次回の講座では、写真の印象をガラッと変える「光」の使い方について学んでいきましょう。


それでは、カメラを持って、ボケの世界を楽しんでください!

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